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5. 欲張りはケガのもと・信用取引のリスク
■信用取引の詳細については株式入門講座のページを開いて勉強していただくことが必要ですが、簡単にいえば購入金額の一定比率、たとえば30%を保証金とすることで、株式を購入できる取引制度です。用意する資金・資産に比べて大きな金銭の投資が可能ですから、個人投資家には信用取引を利用する人もいます。真実かどうかは不明ですが、有名なスポーツ選手が某株式の信用取引で10億円も損したという噂が流れたことがあります。その株式の株価が10分の1以下になったのですからあり得る話です。問題はどうしてそんなに大きな損失になったのかということです。まさに、これは信用取引に伴なうリスクのためというべきでしょう。
■信用取引の特徴は細かいことは別にして、第一に保証金比率を30%とすると購入金額の30%の資金があればよいということです。300万円の資金があれば1000万円の株式を購入できます。第二の特徴は期限があることです。最長で6ヶ月以内には反対売買をするなどの決済が必要です。時価1000円の銘柄に注目して投資する場合に300万円の資金では3000株しか買えません。信用取引なら1万株購入できます。期待通り株価が短期間に上昇して1200円になったとすれば、3000株では60万円の利益ですが、1万株なら200万円の利益になります。ですから欲張って信用取引で勝負しようと考えたくなる場合もあります。しかし、逆に値下がりしたらどうでしょか。仮に800円に値下がりしたとします。300万円での実物投資をしたのなら、60万円の評価損は発生しますが戻るまで所有し続けることが可能です。しかし、信用取引で1万株購入していれば200万円の評価損が発生しますが、それだけでは済みません。信用取引では保証金から評価損を差し引いた額が購入金額の一定比率、たとえば20%を割り込むと不足額を追加保証金として差し入れなければなりません。800円まで下がれば、200万円の追加保証金を差しれなければなりません。これが不可能であれば強制的に反対売買が行なわれます。否応なしに大きな損失が発生し、この場合投資資金の大半を無くしてしまうことになります。
■また、追加証拠金を差し入れても、株価に関係なく6ヵ月経過すれば(買いつけの場合で買いつけ代金を満額支払う場合は別として)反対売買を実行しなければなりません。株価がこの時点で上昇している保証はまったくありませんから、儲けるはずが大きな損失になる場合もあるのです。期限がなく株価の上昇を気長に待つことができる実物取引との違いです。信用取引は資力以上の投資につながり、しかも期限のある投資ですから失敗すれば痛手も大きくなるのです。信用取引を否定するものではありませんが、株式投資は余裕資金の範囲のなかで長期の資産運用を考えるのが本質です。いたずらに欲だけで信用取引を利用することは戒めなければなりません。欲張りの心はケガのもとであることを忘れてはならないのです。次回は「隣家の芝生」の話をいたします。
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