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14. 「休むも相場」を忘れていませんか

投資のタイミングを探ることについてお話する前に、タイミングと関係のあることで重要なことをお話しておきたいと思います。一般に株式投資というと「買い」と「売り」だけを考えがちです。ところが「休むも相場」という格言があるように、株式投資には、「買い時、売り時、休み時」があることを忘れてはなりません。多くの投資家はこの「休み時」ということを頭から考えていないように思います。この「休む」ということが極めて重要な行動であることを覚えておいて頂きたいのです。
 
多くの投資家は売却代金で直ぐ他の銘柄を買う傾向にあります。皆さんも思い当たるはずです。投資資金を寝かせておくのはもったいないと考えているためかもしれませんし、金融機関の担当者から「売却代金で**を買ったらいかがですか」と薦められて買ってしまうケースの場合もあるでしょう。これも相場が上昇トレンドを続けていて、循環物色が展開されている場合だったら間違った行動ではありません。循環物色とは、相場が全業種にわたって買われるのではなく、数ヶ月単位で物色対象が循環していく相場パターンを言います。例えば、まず電機株が買われ、これが調整に入るとそれまで動いていなかった薬品株が買われ、さらにこれが休みに入ると機械株が動くといったように、順番に物色対象が変化していくようなケースです。この場合は、上手に循環物色の流れを掴むことで成果を高めることができます。しかし、こうしたケースが常時あるわけではありませんし、循環の波を上手に捉えることも考えるほどには簡単なことではありません。また、循環物色の動きも間髪を入れずに物色対象が交替するということは少なく、その間に相場全体の調整期が入ることも多いものです。
 
一般に保有していた銘柄に利益が乗って売れる状態になった時は、相場がそれまでに上昇してきたことを意味します。相場全体が休養に入る時期が近いということになります。その時、売却資金で他の銘柄を直ぐ購入することは高値掴みになる危険性が高いことを意味します。相場が目先のピークをつけて調整に入れば、どんな相場巧者でも上手くいくものではありません。相場巧者はそんな行動はとらず、売却代金を一時プールして、次の買い時を待つという行動をとっています。「休むも相場」を実践することでリスクを小さくしているのです。相場全体の位置、買おうとする銘柄の株価の位置も考えずに投資することは、風車に向かって突進したドンキ・ホーテと同じです。いずれケガをするのは目に見えています。1999年春、IT関連株で大きな利益を得た投資家が、「夢よもう一度」とばかりに、売却代金で他のIT関連株に投資して、利益を全部吐き出してしまったという話が聞こえてきますが、「休むも相場」ということを忘れていたからにほかなりません。環境が不透明な時、相場が爛熟してきたと思えるような時、先行きに確信が持てない時は、新規投資は見送りべきなのです。株式市場は逃げていくわけではありません。休む時は休み、買い時に買うという冷静さが勝利につながるのです。

 

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