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19. 相場の先見性に注意しよう
■相場の大局は景気動向などで決まってくるとお話しましたが、ここで注目する必要があることは、景気のピークと相場のピーク、景気のボトムと相場のボトムが一致しないことです。ほとんどの場合、景気のピークやボトムに先行して、相場がピークやボトムをつけています。この景気実態に先行した相場の動きを、相場の先見性と言います。株価は未来を先取りすると言われるのも先見性のためです。どのぐらいの期間を先見するかについては、一般には半年程度とされていますが、これも決まったものではなく1年以上も先を読むこともある一方で、まったく先見力を発揮できない時もあります。その時の相場状況によって、相場の先行きを長期に見通すことができる時は先見する期間も長くなり、まったく先が見えない時には先見力が発揮できないということなのかもしれません。ただ、先見力が発揮できないケースはごく例外的であり、基本的には相場には先見力があると考えておかなければなりません。
■この相場の先見性が、投資家の目を惑わせることになります。景気がまだ不振な状況にある時に株価が動き出すとします。不景気なのに株価が上昇するのは理論的にはおかしいわけですから、世の識者はまだ近寄らない方がよいと忠告します。その時、半年後に景気が回復に転じるとは誰も考えていないとすれば当然の忠告といえます。ところが半年後に景気が回復に転じ、相場は一貫して堅調に推移したとなれば、忠告にしたがった投資家は得られるべき利益を失ったことになります。また、景気は好調な拡大が続くと予想されている時、相場が波乱状態から反落に転じたとします。景気に問題がないからとして売りを見送った結果、売り時を失することがないとはいえません。相場が景気のピークアウトを予見していることがあるからです。このように相場の大局を観る場合に、相場の先見性を念頭に置いて判断する必要があるわけで、これを忘れると売買のタイミングが遅れることになります。
■相場の先見性を活用すれば他に一歩先んじることが可能になります。景気動向を予測することで相場の動きを予見できますから、半年後、一年後の景気動向を読み取る努力を怠らないことで、大局的な売買のタイミングを自分なりに判断することができます。その気にさえなれば、経済・景気の先行きを読み取るための材料には事欠きません。経済雑誌や経済紙を定期的に購読することや、日常の生活の中にもヒントを探すことができます。これを参考にしつつ自分の考えを整理し景気の先行きに関する自分なりの考え方を持てるわけです。株式投資の成果は、知識や情報収集の努力に比例すると言われます。知識を豊富にしつつ成果につながるのですから、日常の勉強を怠ってはいけないということです。
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