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20. 出来高ウォッチが株価の天底判断につながる
■株式市場は多数の投資家が参加しています。この多数の投資家の心理状態が株価の動きを決定します。同じ材料(例えば、新商品の開発)でも投資家の受け止め方は一様ではありません。その材料が企業の収益に大きく影響すると考える投資家もあれば、たいしたことはないと考える投資家もあります。その材料が好材料の場合は、収益に大きく影響すると考える投資家が多ければ買い手が多くなりますから株価は上昇します。たいしたことがないと考える投資家が多ければ、その段階では大きくは動きません。悪材料の場合でも同様です。結局、株価は市場に参加する人たちの心理を反映したものだと考えればよいでしょう。ところが、投資家心理とは不思議なもので、株価が動き出さなければ軽視していた材料でも、株価が動いてくると、それを気にし始めます。こうした投資家心理の積み重ねの結果が、株価を思いもせぬ水準に上げ、逆にとんでもない水準まで下げてしまうことがあります。
■株価の上昇過程を考えてみましょう。動き出してくると次第に投資家の関心が高まってきます。この投資家の関心は株価の上昇に伴って強まっていきます。これが投資家の値上がり期待につながり、買い手として参加する投資家が次第に増えることになります。こうした途中の過程で買い手として参加することは問題がないのですが、最後には上がるから買う、買うから上がるという心理状態になり、出来高も急速に増加することがあります。しかし、株価には限界があります。膨らんだ風船は必ずパンクします。極端な動きの後にはパンクが待ち構えていると考えねばなりません。これを察知する一つの手段は出来高です。出来高が異常に膨れ上がり、これが急速に細ってきたときは注意が必要です。買いたいという心理状態の投資家の買いが一巡したことを示すからです。こうした時は買いを見送り、持株を処分することが賢明な場合が多いものです。
■この後には株価の下落が始まった場合、当初はまだ買い心理の投資家が残っていますから、一気に下げ続けるとは限りません。しかし、一定のラインを株価が割り込んでくると不安心理が芽生えてきます。このため次第に売り勢力が強くなっていきます。この間に徐々に出来高が増えていきます。そして、下げが新たな不安を生み出すという形で投げ物が殺到し、実態とかけはなれた水準まで急落することになります。この段階では出来高が急増しますが、嵐が過ぎると売り切れなかった投資家は売りをあきらめ、逆に開き直りの心境になりますから、売り注文が細り出来高は急速に減少します。こうなるとこの段階で株価も落ち着きを取り戻します。そのうちに、株価は何がしかの反発をみせることが多いものですが、こうした段階ではやれやれと売りを考えるのみではなく、反対にじっくりと買い場を探すというスタンスもが大切かもしれません。
■投資家心理は時として上昇、下落のいずれでも極端に振れるものです。これが出来高に反映されるわけです。したがって、出来高の推移をみることがタイミングを考えるうえで極めて重要なことなのです。これが高値掴みをせず、底値を叩くことを避け、逆に売り場、買い場を見つけることにもつながるのです。
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