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23. 銘柄選択を他人まかせにはしていませんか

これまでお話してきたタイミングの考え方については、またいずれ触れることにして、今回から銘柄選択に当たっての基本姿勢について考えていくことにします。株式を買おうと思ったとき、最初にぶつかる課題は何を買うかということです。初めから自分が勤務している会社の株式を買うといったように買う対象がはっきりしていれば、こんな問題も起きないのですが、通常はそうではなく、買う対象を決める必要があります。そこで、ほとんどの投資家は経験のある友人の意見を聞いたり、株の専門雑誌や新聞を読んだり、株式評論家といわれる人たちの推奨株を参考にしたり、さらには証券会社の店頭で相談するということになります。「何を買えばいいの」、「儲かる銘柄を教えて欲しい」と尋ねて、「××が面白い」と言われれば、それを鵜呑みにして買ってしまうケースがほとんどではないでしょうか。これでは他人まかせの銘柄選びでしかありません。
 
株式に投資するということは、命の次に大切なお金を動かすことです。損得と直結する行動ですから慎重な意思決定が必要なはずです。ところが意外とそうでない方が多いようです。家具や電気製品、さらに洋服など商品を購入する時は、ほとんどの人が実物を確かめて自分で気に入った商品を買っているはずです。日常の生活では自分の意思で行動しているのに、それよりも重要な株式投資では銘柄選びを他人まかせにしていることが多い。これでよいのでしょうかと問えば、投資対象となる銘柄が上場されている銘柄だけでも一部・二部市場を合わせると2000銘柄以上もあるのだから、このなから選ぶなんてとてもできないという答が返ってくるでしょう。しかし、専門家ならこれができると考えているとしたら大きな間違いです。専門家でもすべての銘柄のことを知っているわけではないのです。投資家と基本的には五十歩百歩、どのようなモノサシで銘柄を選んだらよいかという知識が投資家よりあるだけで、程度の差でしかないと考えておくべきでしょう。まして株価の行方は神のみぞ知ると考えるべきです。
 
株を買うのは投資家自身です。どの銘柄を選ぶかという権利は投資家だけが持つ特権なのです。他人まかせにするということは、この権利を放棄することを意味します。仕事を選ぶにしても結婚相手を選ぶにしても、自分で選んだ結果については結果がどうあれ自分の責任です。ですから日常の買い物以上に真剣に考えるはずです。株式についても損得の結果は、すべて投資家自身にかかってくるものですから、こうした人生における決断と何ら変ることはないはずです。株式投資に当たっても銘柄選択は自分で行なうという基本スタンスが大切なのです。友人や金融機関の担当者に求めるのはアドバイスだけ、雑誌・新聞や資料からはヒントを得るだけでしかない、これを参考にしながら自分で真剣に調べ研究したうえで最終的な判断や決断を行なうことが大切なのです。自分で決断した投資であれば成功したときの喜びは大きく、失敗して納得できるものです。

 

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