|

31. 売買注文の出し方にもTPOがある(その1)
■株式取引を一度でも経験したことがあれば、株式の売買注文の出し方に「指し値」と「成り行き」があることをご存知だと思います。売買価格を指定した「指し値」注文が一般的ですが、価格に関係なく売買してもらう「成り行き」注文は選択する投資家も少なくありません。例外的に他の注文形態もありますが基本的には「指し値」と「成り行きに」に分かれると考えればよいでしょう。ところで売買注文は「指し値」が良いか、「成り行き」が良いかという質問が少なくありませんが、これに明確な答えはありません。ケースバイケースで考えなければならないためです。ここでは基本的なことだけをお話します。
■まず、注文の基本は「指し値」だと考えてください。注文した段階で価格が決まっていますから安心です。しかし、「指し値」注文は売買が成立しないこともあります。買うときはなるべく安く買いたいため時価より下値を、逆に売るときはできるだけ高く売りたいということから時価より高値で指し値することが多いためです。ところが、その価格がつかないままに値上がりしたり、また値下がりしたりすれば、売買は成立しないままに終わってしまいます。注文が成立してもしなくとも良いよいという悠長な立場にある投資家なら、これでも問題はありません。ただ、どうしても買いたい、売りたいというときは、成り行き注文すべきでしょう。ただ、お金が必要になったというように、どうしても売らなければならないケースはあっても、どうしても買わなければならないというケースはあまりないはずです。
■そこで、買い注文については基本的に「指し値」注文することが望ましいかもしれません。買いたいと考えた銘柄があって、指し値注文したら買えないままに株価が上昇してしまうというケースの場合、指し値を変えたり、成り行き注文に変えて上値を追って買うケースもみられますが、その銘柄を買うことにそこまで拘ることが正しいかどうかもケースバイケースですが、これが高値掴みになることが少なくありません。成り行き注文の場合も思いもしない高い値段で売買が成立することがあります。特に出来高が少ない品薄株の場合にはこうしたことが起き易いものです。指し値注文で買えなければ、その銘柄は縁がなかったものと割り切って、新たに他の有望株を探すくらいの気持ちの余裕も大事です。買えなくともお金は残っていますから、次のチャンスに対応できます。買わなければ損をするリスクもゼロです。リスクをできるだけ避けるのが投資で失敗しない原則だと考えれば、よほどの事情がない限りは、買いは指し値注文がベターだといえるかもしれません。この続きは次回にお話しします。
|