← 37章へ戻る | コラムトップへ戻る ↑ | 39章へ進む →


38. 人気の出方にもルールがある

株価の動きは一見気まぐれのようにみえます。株価の形成には市場人気の影響が大きいいこともその理由の1つです。この市場人気というものは、流行歌やファッションの類と同じで一過性のものもあれば、持続力のあるものもあるからです。ヒット曲1本で消え去る歌手もあれば、長い間人気を持続する歌手もあるのと同じことです。そして、プロ野球のドラフト1位で入団しながら未完の大器のままにプロの世界から去って行く選手があるように、事業体質から考えて必ず上がるはずだと考えた銘柄でも、人気が出なければ埋もれたままとおうこともあります。実力があれば必ず人気が出てくるはずと思い込むことは賢明ではありません。この市場人気の重要性を忘れては株式投資の効率を上げることはできないと考えなければなりません。そうでないと冷静な投資行動をとれなくなることもあるのです。
 
市場人気は様々です。対応を誤ってはいけません。一過性の人気の銘柄を高値で購入してしまったら、まさに高値掴みでその後は陽が当ることなしに長期の塩漬けを余儀なくされます。また、1−2ヶ月で2倍近くになった後、動きが止まってしまい、3ヶ月も座り込んだままなので、もう人気も一巡したのかと思って売却したら、売却した後再び動き出して、結果として1年で4倍になったというケースもでてきます。この場合は、人気は長期的に持続性のあるもので、途中で中休みしただけだったのです。長期に人気が持続する場合でも、これが階段を一段ずつ上がっていくように着実に人気を持続し、株価も上がり続けるということはあまりありません。将来的に大きく上がるにしても、その過程では走っては休み、走っては休みを繰り返すものだと理解すべきです。
 
このように市場人気には一過性で終わるもの、長期に休みを入れながら持続するものとがあるわけですが、いずれの場合も人気が出る可能性のある銘柄、すなわち人気銘柄の予備校生を発掘することが重要です。人気が一過性であっても成果につなげて、かつケガをする可能性は小さくなりますし、人気の持続力があるものでしたら大きな成果を挙げることにつながります。難しいことですが、人気の一過性、持続性を見極めることができれば、売却の時期を誤って臍を噛むことも少なくなるかもしれません。その為には市場人気がどのようにして生まれてくるのか、人気の成熟度をどのように判断するのかということを知っておくことが重要になります。
 
市場人気は何となく生まれてくるものではありません。移り気ではあっても、人気が出るには、それなりの背景があるわけですし、一過性か持続力があるかということも、それなりの理由があるのです。市場人気の出方にもルールがあるということです。これを知っていたからといって、株式投資の上で損をすることはありません。このルールについて次回からお話ししてみたいと思います。

 

Copyright (C) 2000 Infobank Co.,Ltd.  All rights reserved.