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40. 長期人気につながる国家戦略

株式の格言に「国の政策に金を乗せよ」という言葉があります。国の政策に沿った銘柄群に投資すれば、成果が上がるということを意味しているのです。政策は市場人気を生み出す大きな要因になるということです。ただ、政策といっても、例えばバブル崩壊以降に幾度となく打ち出された緊急経済対策のような一時的な政策もあれば、輸出拡大による貿易立国、列島改造計画といったような長期の国家ビジョンになった政策もあります。一時的な政策は、これが材料にされても一過性、短期の人気を生み出すだけの場合がありますが、長期ビジョンにたった政策は、日本の経済・社会構造を変えることにつながる可能性がありますから、市場における人気は持続性が高く、時に休みは入れても長続きする可能性も高いのです。
 
クリントン政権が発足した1993年、ゴア副大統領が「情報ハイウエー構想」を打ち出しました。この構想に沿って、クリントン政権はIT化路線を推進してきました。この国家戦略が米国産業界のIT関連の技術革新を加速、米国のIT産業の隆盛につながりました。株式市場では長期にわたるIT関連人気を生み出した大きな要素です。わが国では列島改造計画が全国の再開発ブーム、住宅ブームにつながり、最終的にはバブル期のウォータフロント計画まで、約10年にわたって土地神話が市場の最大のテーマになりました。このように国家ビジョンとして打ち出された政策は、株式市場では関連株の長期的人気につながるケースが多かったわけです。そして、これに注目して関連株に投資すれば、短期的に浮沈はあっても長期的には大きな成果を挙げる場合が多かったのです。また、一過性の政策であっても、関連企業群に一時的でもメリットを与えることは事実です。内需不振を外需で補うため、円安誘導策がとられれば輸出関連株にメリットが生じますし、黒字拡大に伴う海外の批判に対応して円高誘導策をとれば、海外に原料を依存している食品や石油など輸入関連株にメリットが生じるなどが好例です。
 
このように短期であれ、長期であれ、政策は市場人気に大きな影響を与えることがありますから、政府が打ち出す政策には細心の注意を払う必要があります。政策の内容が一過性のものか、国家の将来を睨んだ長期的ビジョンに立ったものかをまず見極める、続いてこれによって何がメリットを受けるかを考える。こうしたことは新聞報道などを詳細にみていれば、それ程難しいことではないかもしれません。そして一過性の政策には投資方針も短期目標、したがって行動には迅速さが求められますし、長期に続く政策なら長期に大きな成果を狙うといった具合に戦略をたてることも考えられます。政策ウォッチが人気先取りの秘訣の一つだと考えてみることも株式投資を楽しくします。現在は小泉政権の長期ビジョンとしての政策を研究することが重要でしょう。謎解きくらいの軽い気持ちで取り組んでみて下さい。

 

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