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47. 絶望感が充満した時がチャンスになります
■これまでも話の中に織り込んできましたように、株式投資の心得として多くの相場格言が存在します。相場格言は長年語り継がれてきたものが多く、相場に深く関わってきた人たちの経験から生まれた知恵が集約されたものだと考えることができます。現在の株式市場の状況を考えながら、この幾つかを紹介して行きたいと思います。
■株式市場は2001年、年央不振のどん底にあえいでいる感じがあります。日経平均株価は1万円台に落ち込み、バブル崩壊以降の安値を更新しています。市場には1万円の水準さえ危ういという声も聞かれ、投資家は絶望感に苛まれている状況にあります。あらゆる材料に対する反応もマイナス指向で考える風潮が強くなっています。強気論を打とうものなら馬鹿じゃないかという目でみられるほどに市場には弱気論が充満しています。こうした状況に対して、相場の格言は「野も山もみな一面の弱気なら阿呆になって買いのタネ蒔け」と語っています。同じような格言はほかにもたくさんあります。「下げ相場は絶望で底打ち」というのもそうです。現在の市場は総弱気、絶望的ムードが高まっています。この格言通りなら新たな悪材料が飛び出さないかぎり底打ちの段階に近づいているのかもしれません。
■小泉構造内閣が誕生してからの高値は2001年5月の1万4529円でした。それから僅か4ヶ月で4000円も下げています。現在、最も弱気の見解を唱える意見では下値のメドは8000円というものです。これが正しいとすれば、あと2000円余り下げるということですが、この2000円余り下げる可能性をどのように考えるかは人によって違ってくるはずです。現在高値で購入した株式を保有している人は、さらに2000円以上も下がるのかと考え絶望感が高まるでしょうし、相場格言を信頼している人は長期的視点で新規に買うことを考え、5月以降の半分程度の下げで下値に届くのならタネ蒔きの準備をしようと考えるでしょう。結局は心理状態次第で見方も変わるということです。
■株式投資の基本は安い時に買って、高くなったら売ることにあります。ところが、通常はこの逆の行動を取る人も多いものです。これも高くなると買いたくなり、安くなると心配だけが先にたつという心理がなせる業といえます。しかし、現在注目すべき現象が生まれています。投資家別の売買動向をみますと、株価が1万2000円を割り込んだ段階から個人投資家の現金での売買が買い越し基調を続けています。相場格言に則って、静かに買い始めた投資家が存在することを示しています。まだ、相場の底入れが確認された状況でもなく、もう一段の下げが十分あり得るわけですが、底値で買うというようなことは至難なことであり、長期にみれば買いゾーンに入ったと判断する人が増えてきつつあることを意味しているのかもしれません。現在ほど絶望感が充満した時は過去を振り返ってもそうは多くありません。戦後わが国の歴史における最大の試練の時期であるとは言え、相場格言を噛み締めてみることが役に立つ時が近づいているのかも知れません。
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