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59. 信用リスクの増大に対処するには
■2001年12月現在、倒産の話が増えています。上場企業も最近だけでみても、マイカル、新潟鐵工所、青木建設といった具合に倒産が相次いでいます。不況、それに不良債権問題で金融システムが機能しなくなったために、従来でしたら生き延びることができた企業でもあえなく破綻する企業が増えていることを示しています。100円割れの銘柄が東証第1部だけで150銘柄に迫ってバブル崩壊以降の記録を更新中ですし、額面割れの銘柄も40を突破してきました。それだけ破綻に対する懸念が強いことを示しています。「株は安い時に買って高くなったら売る」が基本といいますが、現在株価の安い企業はそれだけの信用リスクがあるということです。万が一にも破綻をきたす可能性があるのは避けようとして、投資家も手が出せない状況にあることを示しています。安値買いが「安物買いの銭失い」になる可能性を感じているといえます。
■通常でしたら極度の安値に落ち込んだ銘柄は、倒産の危険性さえなければ、美味しい投資対象になる場合もあります。変化率は低位の株ほど大きくなりがちのためです。信用リスクの危険性さえなければ、不安心理だけで売り込まれた安値水準は買い場になるものです。しかし、信用リスクの有無の見分け方は容易ではありません。単に借金過多というだけで信用リスクが高いとは言い切れません。借金過多でも業績が好調に伸びていれば、それが不良債権になる懸念はないわけで、銀行が手を引くということにはならないからです。参考になるのは長期債務格付けです。格付けは将来に向けての支払能力を示すもので、信用リスクを反映しているからです。格付けがBBB以上でしたら、一応、深刻な問題はないと考えて良いでしょう。BBB以上で安値に落ち込んでいる銘柄なら、美味しい投資対象になる可能性もあると考えてよいでしょう。格付けは新聞などで調べることができます。
■ただ、格付けがない銘柄もあり、これについては業績が基本になります。過去数年にわたって赤字が続いているとか、債務超過(貸借対処表の資本勘定がマイナス)だとか、累積赤字があって、これがなかなか減らないといったような企業は懸念を抱えているとみることが必要でしょう。こうした状況は市販の出版物で調べることができます。もっとも、格付けにしても、業績動向や財務内容にしても、すでに株価に反映されているケースが多いわけです。しかも、最近はよもやと思うような老舗企業でも手を上げてしまう時代です。現在のような状況では「君子危うきに近寄らず」を貫くべきかもしれません。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」という冒険心は、それなりの覚悟が必要であり、腹を括って臨む必要があります。虎児を得ようとして、逆に虎の子の財産を減らす必要はないようにも思います。
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