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88. 材料の影響度は何が決め手か
■株価は材料に反応しますが、好材料にしても悪材料にしても、それがどの程度株価に影響するのかを推し測ることは重要です。影響を考える場合は、第一に材料としての強弱の程度、第二に持続力を検討することが必要です。材料としての強弱とは、株価を押し上げる力、または押し下げる力の大小と考えればよいでしょう。好材料の場合は、それが1割程度株価を押し上げる材料なのか、3割以上も上げる材料なのかの判断が必要だということです。悪材料の場合もどの程度株価を下げるか考えて対処する必要があります。大きく影響する材料なら、好材料の場合は早い売りは避けなければなりませんし、悪材料の場合は保有株を直ちに処分する必要があるからです。
■第二の持続力ですが、これは材料が材料として生きている時間のことです。好材料が表面化して株価が動き出した場合、持続力がある材料であるなら数ヵ月の間、材料として生き続け、人気を集めていくこともあります。この間は株価も上昇基調をたどります。持続力が短ければ、材料も僅か1日だけの影響に終わり、2日目には早くも人気離散から反落することになります。これを見極めることも成果に大きな違いを生み出します。持続性がある材料なのに早く売却してしまい、少ない戦果にとどまったのではもったいない話です。逆に短命の材料なのに、すぐ利食い売りせずに持ち続ければ元の木阿弥、せっかくの利益も消えてしまうことになります。この材料としての強弱と持続力は別々のことではありません。強い材料は持続力も長く、逆に弱い材料は持続力も短いことが多いためです。
■それでは、この強弱、持続力といった影響度を考える場合、何に注目すべきでしょうか。基本的には、相場全体に影響する材料の場合は日本経済への影響度、個別企業に影響する材料なら企業業績への影響度を考えればよいでしょう。経済への影響度、企業業績への影響度が大きい材料は、強材料であり、持続力も長くなる可能性があります。ただ、ここで注意しておく必要が2点あります。第一は材料の出方が突発的か事前に予想されていたものかということです。「材料の意外性」ともいえます。同じ内容の材料でも、意外性が高いものほど材料としてのインパクトが大きくなります。事前に予想されたものであれば、材料として表面化するまでに株価にかなり織り込まれてしまうためインパクトは弱まります。
■第二は材料の内容が直ぐ理解できるものかどうか、その影響や展開の方向が読みやすいか読みにくいかということです。内容が理解できない材料でしたら、直ぐには株価に影響せず、理解の程度が進むにつれて株価が動いていくことになります。また影響や展開の方向が読みにくい場合にも同じことがいえます。例えば、仮に米国がイランを攻撃した場合のケースなどが考えられます。好材料か悪材料かの判断も難しく、直感的な反応が正しいとは限りません。このように材料を読み取り判断することは投資行動に当たって極めて重要なことなのです。
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