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27. 資源株の堅調な動きをどうみるか

新潟県刈羽村のプルサーマル住民投票は反対派が勝利を収め、東京電力の原子力発電の将来展望に影を落としています。エネルギー問題は石油危機の時にクローズアップされた以外は忘れられた形になっていますが、常に重要な問題です。現在の日常生活は、一般庶民の生活のみならず産業活動を含めて、エネルギーなくしては成り立たなくなっているからです。安価なエネルギーを安定的に供給できることが、経済の安定的発展と庶民生活の安定を確保するのです。
 
わが国が原子力に拒絶反応を示している一方で、米国では原子力発電所建設の再開を決定しました。新聞報道の扱いは小さなものでしたが、これが意味することは重要だと思います。米国では現在エネルギー問題がクローズアップされてきています。電力問題ではなくガソリン不足から、ガソリン価格が大幅に値上がりしているためです。かっては日本の半分程度だったガソリン価格が日本の価格水準に近付いています。これには米国のガソリン生産設備不足、クルマ社会という事情が影響していますが、原子力発電所建設再開の決定は、こうした足元の問題もさることながら、長期的にエネルギー問題に危機感を持ち始めたことを示しています。
 
喉元過ぎれば熱さを忘れるといいますが、現在のわが国にはエネルギー問題に対する深刻な見方は影を潜めています。しかし、株式市場をみますと、石油株を中心にして資源株が堅調な推移を続けております。これが何を示唆しているのか注目する必要があるように思います。わが国はエネルギー資源が皆無といってもよい国です。長期的な観点でのエネルギー資源確保は重要な課題です。米国のエネルギー政策の変化を、市場が微妙に読み始めたとみることができます。単に循環物色の一環とか、幕間つなぎとかといった短絡的な見方をしてよいものかどうか、静かにエネルギー情勢の行方をウォッチする必要があるように思えます。
 
市場は現在不良債権処理など小泉政権の構造改革に目を奪われています。このため、国際的な動きを見落としがちになっています。しかし、中東情勢もイスラエルの政権が強硬派の手に移ったことで、パレスチナ問題の行方は多難になっています。中東紛争は過去においても周期的に訪れました。緊迫してくれば原油価格の上昇などを引き起こします。エネルギー問題がクローズアップされることになります。忘れていたエネルギー問題を改めて念頭に置いておく必要がありましょう。資源株の動きはエネルギー問題の変化を予見しているかのかもしれません。石油株・商社株など資源株の動きを注視したいと思います。
 

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