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29.外人の売り越しは一過性か姿勢転換か

昨年暮から買い越し基調を続けていた外人投資家が売り越しに転じています。5月第5週に売り越しに転じて、6月第1週はさらに売り越し額が拡大しています。外人投資家の姿勢が転換したのかどうか気になるところです。外人の買いが銀行の売りを消化して株価を下支えしてきていたからです。2週連続で売り越したからといって、外人が完全に姿勢を転換したとみるのは早計だという見方もできますが、過去2週連続して売り越したときは2週でとどまっていないことが気になります。
 
あまり古い動きは参考になりませんので98年以降で基調が売り越しであった時期を除いて、週間単位で買い越しから売り越しに転じたときの状況をみますと、1週だけの売り越しでしたら再び買い越しスタンスに戻っていますが、2週連続して売り越しますと2週にとどまらず最低でも2ヵ月前後は売り越しが続いていていることがわかります。98年は3月2週から6月4週まで16週間、8月1週から9月5週まで9週間、99年は基調が売り越しでしたからほとんど参考になりませんが、2000年は3月3週から4月4週まで7週間、1週の買い越しを挟んでさらに5月2週から6月2週まで6週間の売り越しになったというケースがみられます。今年に入ってからは2月3週と、3月2週に売り越しましたが1週だけのことでした。
 
この経験則からしますと、今後外人が再び買い越しに転じるにしても、売り越しが少なくとも6月一杯、場合によっては7月参議院選挙ぐらいまでは続く可能性があることを示唆しています。小泉政権の構造改革に対する期待はあっても、現実の景気が悪化の方向を明確にしてきたことが、外人のスタンスを消極的なものに変えたとみることができます。まだ、市場では外人が本格的に売り姿勢に転換したとはみていません。米国市場の不振も背景になっていますが、これは逆に消去法でやはり日本株への投資姿勢を高めてくる要因になるとの見方もあります。参議院選挙の後、構造改善と景気対策の両面での政策の行方を見極めながら動き出してくるはずだとみているわけです。
 
その点では、現在の外人の売り越し転換が一過性でとどまるのか否かは、今後の具体的政策の行方ということになります。ただ、気になるのは一時120円を割り込んで円高の動きにあった為替相場が再び120円台に入ってきたことです。問題にするほどの円安とはいえませんが、これが外人の株式売却資金の還流によるものであるなら、外人は暫く模様眺めを決め込むことを示唆していることになります。近いうちの再投資を考えるなら国内に滞留させておくはずだからです。いずれにしても、もう暫く動向をウォッチする必要はあります。外人の姿勢が相場に与えるインパクトも小さくないからです。
 

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