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31.都議選の風が参院選にも吹くか

参議院選挙の前哨戦となった東京都議会選挙は、小泉改革人気が追い風となって自民党が健闘しました。一部には勝利とも報道されていますが、単独過半数を獲得したわけではなく、前回衆議院選挙まで続いた退潮に歯止めがかかり回復に転じたとみるのが妥当でしょう。ただ、投票獲得率で前回衆議院選挙を大きく上回った事実、無党派層の票が約3分の1も流れ込んできたことは注目されるべき変化でした。注目されるのはこの自民党への追い風が、参議院選挙でも吹くのかどうかということです。自民党では比例区の候補を増やすなど強気の戦略に変更しています。7月29日の投票日に有権者がどのような選択をみせるか注目されます。
 
過去のケースでみると、都議会選挙が国政選挙の前哨戦となった時は、都議会選挙の結果に国政選挙の結果が連動しています。都議会選挙で苦戦したときは国政選挙でも苦戦しておりますし、都議会選挙で勝利した時は、国政選挙でも勝利を収めています。このジンクスからすれば、参議院選挙でも都議会選挙と同様に自民党の落潮に歯止めがかかって議席数を現在より増やすことが可能だと推定できます。ただ、こうした短絡的な想定ができない要素があることにも注目しておく必要があります。小泉政権の政策が都市優先型の色を強めていることから、地方の反発の動きもあることです。都議会選挙の健闘は都市優先政策を歓迎したものとみることができ、参議院選挙でも都市部の支持回復が期待されますが、逆に地方が苦戦する可能性があるわけです。注意深く選挙戦の行方を見守る必要がありそうです。
 
それにしても現在の小泉内閣の国民的支持を考えれば、内容はともかく自民党が議席数を増やすことは固いと思われます。第18回のこのコラムでご紹介しましたように、90年代に行われた3度の参議院選挙と株価の関係をみますと、選挙の結果がいずれも自民党には逆風でしたが、いずれも参議院選挙前後を安値にして、その後反発に転じるという動きをみせています。選挙の結果よりは景気対策などを期待した側面が強いのですが、参議院選挙が相場の転機になるとジンクスは続いています。今回の選挙は過去3回と違って自民党優勢、しかし政策は構造改革優先のため景気対策には期待できないという点で、過去3回との違いがあります。このため、ジンクス通りに参議院選挙後に株価が反転上昇に向かうのか、あるいは景気対策不在から過去と違ったパターンになるのか、市場は読み切れていないのが現実です。どうなるかは後1ヵ月も経過すれば明らかになることですから、方向を読みきってから行動を起こしても遅くはないでしょう。
 

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