|
|
| 74.久方ぶりに国中が一つになった ■2002年6月、瞬間風速80%、平均風速66%、ワールドカップ・サッカーの日本・ロシア戦のテレビ視聴率です。各家庭では普段はサッカーと無縁の主婦までが手に汗を握って戦いに一喜一憂していたようです。この視聴率はスポーツ・イベントのテレビ中継では史上最高の1964年の東京オリンピックの女子バレー、東洋の魔女の決勝戦に匹敵する記録的なものです。この決勝戦も日露対決で日本が勝利を握っています。ワールドカップでの初勝利が実現するか、予選リーグ突破の命運を決する重要な試合ということでしたから、当然高い視聴率は予想されましたが、ルールもほとんど知らない人たちまで燃えたことの意味を考えてみる必要があります。 ■テレビの視聴率は世の中の関心を象徴するものです。瞬間風速が80%ということは、10人のうち8人が見ていたということです。日本中のほとんどの人が、このゲームに燃え、結果に感激したということになるわけですが、この数年わが国でこれだけ日本中の人が心を一つに燃えたことがあったでしょうか。この点を注目してみたいのです。燃えたくとも燃えるべきものがなかったのです。テレビ報道はほとんどがスキャンダルや不況風の話題だったことに象徴されるように、国中が自信をなくし沈み込んでいた状況にあったといっても過言ではありません。しかし、このゲームは日本中が心を一つにする機会になり、勝利につながりました。勝利は競技場内の6万人だけでなく日本中の人の応援が後押ししてくれたからだと選手たちも語っています。 ■為せば成る、最後まで諦めない闘争精神の大切さを選手達は、国全体に身をもって示してくれたわけですが、さらに国中が心を一つにすることが結果を生むことを明らかにしました。単なるサッカーゲーム以上の意味があったと考えられます。この為せば成る、最後まで諦めない闘争精神に加えて、選手個々の技量を高めてチームとして発揮、国を挙げて応援したことが初勝利をもたらしたわけですが、この事実はいま自信を失っている日本経済に必要なことを示しています。これを政治・経済のリーダー達が読み取ってくれることを願いたいものです。 ■ただ、この勝利は国中に明るい話題を提供しました。景気は「気の景色」という意味であり、人の心理状態が大きく影響するものです。明るい話題が生まれ、気分に明るさが出てくれば、景気の動きも変わってきます。ワールドカップ・サッカーを一つの契機にして、日本全体が自信を取り戻していくことは、相場の本格回復にもつながっていく可能性もあります。日本チームの初勝利が、経済面にも大きな風を送り込んでくれたと期待したいものです。 |
|
|||||