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82.個人投資家買い越しの意味

個人投資家の現物の買い越しが一定期間続いた時は、相場の反転が近いシグナルといわれます。もともと個人投資家が現物ベースで買い越しをみせること自体がそう多いことではありません。個人の場合、現物の売買は売り越しになるのが当たり前になっています。増資、株式分割など市場外で現物を取得すること、信用買いを現引きして現物で売ることなどが少なくないためです。ですから3市場経由ベースでみても、90年代に入ってから2002年7月までの151ヵ月のうち、個人の現物買い越し月は24回だけ、16%を占めるだけです。これが2ヵ月以上続くとなるとさらに限定的で、90年以降でみると、(1)990年2−3月、(2)8−9月、(3)92年2−4月、(4)95年2−3月、(5)97年11−12月、(6)98年8−9月、(7)2001年7−9月、(8)2002年6−7月だけです。
 
この連続買い越しの過去のケースをみますと、(1)のケースでは4月に28,002円の安値を付け、6月の33,192円まで反発しています。同様に(2)以下のケースをみますと、(2)では10月20,221円→91年3月27,146円、(3)では4月16,598円→5月18,804円、(4)では4月15,381円→5月17,103円、(5)では98年1月14,664円→3月17,264円、(6)では10月12,879円→2000年4月20,833円、(7)では9月9,504円→11月11,064円と、程度の違いはあっても、例外なく連続買い越し直後に安値を付けて、そこから反発の動きにつながっています。最も小幅だった(7)のケースでも1560円の反発をみせています。

この過去のパターンを考えれば、(8)のケースの2002年6−7月2ヵ月連続買い越しは、相場の転機を示唆するものと考えることができます。しかも、6−7月の買い越し額が過去に比べても大きいことが注目されます。(1)では3、611億円、(2)では1,136億円、(3)では3,097億円、(4)では1,654億円、(5)では792億円、(6)では1,939億円、(7)では2,114億円でしたが、2002年6−7月では4,052億円と最大になっています。さらに8月も1−2週の合計では小幅ながら買い越しになっており、8月も月間で買い越しになる可能性があります。こうした事実から考えると、8月6日の9、501円を転機に相場反転の動きに入ったとみることができるのかもしれません。過去で最も小幅だったケースを当てはめても11,000円台乗せの可能性があることになります。これが実現すれば個人の現物買い越しは転機という経験則が生きていることが実証され、今後の相場観測の重要な指標として注目しなければなりません。
 

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