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| 83.歴史的低水準に落ち込んだ株価純資産倍率 ■株価水準をみる3大尺度とされているのが、配当利回り、株価収益比率、株価純資産倍率です。このなかでも株価純資産倍率は、株価の下値のメドを探るのに重要な尺度とされてきました。改めていうまでもないことですが、株価純資産倍率とは株価を1株当たり純資産で割ったものです。純資産は自己資本とも株主資本とも言います。この1株当たり純資産は1株当たりの解散価値を示すものとされています。株価が解散価値以下になれば、単純計算では株式を全株時価で取得して直ちに解散すれば利益が出ることになりますから、株価純資産倍率が1倍以下の株価は割安であり、株価純資産倍率1倍が下値のメドとされてきたわけです。 ■2002年9月初め、この株価純資産倍率が歴史的低水準を記録しています。日経平均225種ベースの株価純資産倍率の低い記録を年間高低からみますと、トップが1968年で1.11倍、次いで1970年と1971年の1.31倍、1974年の1.57倍になります。1.5倍以下という経験は1971年以降ではありません。それが直近では1.5倍を大きく割り込んでおり、日経平均がバブル後最安値9075円をつけた段階では1.39倍にまで低下しています。実に30年ぶりの低水準にまで落ち込んでいるのです。しかも東証1部全銘柄ベースでは1.29倍まで低下しています。 ■これで驚くのはまだ早いのです。東証2部全銘柄ベースでは0.72倍と1倍を割り込んでいます。さらに東証1部でも全銘柄の約6割の銘柄が1倍を割り込んでいます。要するに2部銘柄を含めて上場企業の過半数が株価純資産倍率1倍以下、解散価値を割り込んでいる状況にあるわけで、しかも株価純資産倍率が0.5倍程度の銘柄も少なくありません。解散価値の半分の株価となればどうみても異常な水準ですが、これを市場が放置しているというのも異常というべきでしょう。 ■ここで株価水準をどのように考えるか、冷静さを取り戻してみる必要がありそうです。こうした実態には目を閉じて、ただ市場の弱気観に流されている感を強くします。株価収益比率や利回りは利益予想、配当予想の変動によって株価が動かなくとも変化する可能性がありますが、1株当たり純資産は大きな赤字決算にならない限り大きな変化はなく、株価純資産倍率も株価が動かない限りそうは変動しないものです。それだけに現在の低水準は株価の異常性を示しているといえます。純資産倍率が1倍を大きく割り込んでいる銘柄をチェックしてみることが、有望銘柄選択の手段になりそうです。過去に純資産倍率1倍割れ銘柄で成功したケースが、パイオニアなど数多くみられた経験則が生きるはずです。 |
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